こんにちは。
うつ当事者で、統合失調症の家族をケアしていますピケといいます。
先日、こんな記事を書きました ↓
わたしが想像したのは、いわゆる「ひきこもり」と言われるひとのことでした。
お芝居で、ひきこもりの人を連想させるような人物が出てきて、その人に主人公があるセリフを言うのです(前記事で書きました)。
なんだかそれが、わたしに言われてるような気がして…
「ひきこもりとは、様々な要因の結果として社会的参加(就学、就労、家庭外の交遊など)を回避し、原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を指す現象概念である」
〜厚労省のガイドライン(2010年)より〜
わたしの解釈でわかりやすくすると
「学校に行ってなくて、仕事もしてなくて、友達と遊びに行ったりもしないで、6ヵ月以上ほぼずっと家にいる状態」を「ひきこもり」というらしいです。
コンビニに買い物に行くのは、店員さんにお金を払うだけで、親しく交わうわけではない。ということで、ひとりでコンビニに行ったりしても、基本、家にずっといるなら、それはひきこもり、ということなんです。
てことは、すごく多いんですよ、きっと。
ひきこもりといわれるひとは、いま全国で100万人いるそうです。
本当はもっと多いと言われてます。
社交的じゃない主婦とか、絶対入ってきますよね。
実際、引きこもり主婦が最近クローズアップされてきました。
それって、わたしのことなんですよねー
食材の買い物は、冷蔵庫が空っぽになってどうしようもなくなったら渋々行くけど、それ以外はずっと家でゴロゴロしてます。
クロスワードパズルが好きで、家事以外はずっと家でパズルやってる知人がいますけど、彼女もひきこもり?
いまはこんなにオンライン化が進んでます。
外出はしてないけど、ソシャゲとかで充実してる世界を持っている人もいると思うんですよね。彼らもひきこもりなんでしょうか?対面での対人関係とは質が違うのかもしれないですけど。どうなんでしょうか。
厚労省は、2024年にひきこもりガイドラインを改訂するとのことなので、オンライン生活のこともまた定義されるだろう、と思います。
厚労省の定義はさておき、世の中のひきこもりに対する見方って、すごくステレオタイプだと思うんです。
①若い男性(実際は、男女差ない)
②不潔で、服はグレーのスウェット(わたしはスウェット持ってない)
③食事はコンビニの菓子パンとかスナック菓子。ペットボトルの炭酸ジュースをガブガブ飲んでる(わたし一応 食事作ってます)
④一日中ネットかゲームやってる(わたしはゲームやってない)
⑤アニメオタク(アニメは日本が誇る文化ですよね)
⑥暴力をふるう(わたしはしてない)
⑦不登校からひきこもり(わたしは不登校歴はあるけど、昔の話)
⑧家事能力ゼロ(わたしは一応家事してます)
⑨夜に活動する(わたしは夜寝ないと体調が悪くなる)
⑩親が過保護(わたしは親いないし)
こういう一般的イメージって、なんなんでしょうかね〜
昔の猟奇事件の犯人像そのまんまで、時が止まってるのかなーー
いまどきゲーム徹夜で夢中でやって、クリアするのって、別に珍しくもないと思うし。
一番いやだと思うのが、「暴力をふるう」と思われていることです。
「ひきこもりの人は、無敵の人になって社会に暴力を向ける」っていうイメージがついてしまってると思うんです。
実際にそういう事件がありまして、ほんとにあれは悲しいし、いかんことです。で、加害者がそんなふうに分析されてたりします。
もちろん絶対に許されません。
でも、そういう加害をする人って、むしろ少数だとわたしは思うんですよね。
もし、日本にいる100万人超のひきこもりたちが全員、外で暴力振るってたら、どうです?
日本国民、今ごろ全滅ですよ。
まあなかには、身近な家族に攻撃を向けるひともいるかも、です。
ただ、それって引きこもりのひとに限らないわけで。
外で優秀な子が家では暴力を振るっていたりとか、あとはDVですよね。エリートなんて言われる人がDV加害者ってケースもあったりします。
たとえば、わたし。
わたしは、まず暴力をふるうほどのエネルギーがないのですよね〜。
何かあったら寝込むだけです。それで精一杯。
実際、わたしの周りで、ひきこもりといわれる人たちは、みんなエネルギーないですよ。
一日10時間以上ネットとかゲームなんてとてもできません。
みんなエネルギーないですもん。
布団でゴロゴロして、スマホを見たり、テレビをなんとなく眺めて終わる、っていうひとがほとんどです。
若い人は長くゲームやってる人もいるんでしょう。「すごいなあ〜エネルギーあるなあ」と感心します。
ちなみに、わたしはゲーム好きじゃないです。なんというか、センスがないし根気がない。
VRゲームは酔ってしまってダメでした。
話は戻りますが、
わたしが感激した演劇のなかのセリフ
「ひきこもって逃げればいいさ。とことん逃げて逃げて。そうしたら、怖いと思ってた相手をいつのまにか追い越してるぜ」
というのは、エネルギーにあふれた一部のひきこもりたちだけができることなんだと思います。
「外に出なくちゃ」「学校に行かなくちゃ」「働かなくちゃ」「社会で生産しなくちゃ」と思っても、エネルギーがなくてできず、追い詰められている人たちは多いです。
きっと多くのひきこもりの人たちは全力で逃げることもできない。
「そんな元気なんかないよ。どうにかこうにか、撤退してひきこもるしかないんだ」
というのが、実情ではないか と思います。
ところで、ひきこもり当事者の会によると、本人がひきこもり といえば、ひきこもりなのだそうです。診断名ではないですから。
つまり、ひきこもりではなくて「療養中だ」とか「充電中だ」とか「次の段階への準備中だ」とか「自分探しをしているのだ」といえば、そうなのですよ。
撤退も、人生のなかで大事な期間だと思います。
読んでくださり,ありがとうございました!