ぴあけあら

双極症当事者(ピア)で、統合失調症の当事者家族(ケアラー)。日々の記録です。

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情報から身を守れない人を、守ってあげる

 

自分にできることはなにか。

 

現実問題として、わたしには持病があり、体力もなく、ケアする家族もいる状態では、現地に駆けつけることはできません。

 

昨日はつけっぱなしのテレビから流れる緊急ニュースをずっと見ていました。

 

ですが、はっと気づきました。

隣にいる家族の存在を。

 

この家族もメンタルの病気があり、情報に過敏なのです。

普段のニュースでも、殺人、暴力事件のニュースにひどく影響されて、不安定になります。

幻聴さんや妄想がひどくなって苦しくなり、回復までに時間を要します。

そのときは大丈夫に見えても、あとから影響が出てくることもあります。

 

これはまずい。

慌てて、テレビを消しました。

 

不安を喚起する情報って磁石みたいに引きつける力が強い。

抗うことが難しい。

なぜなのでしょうか。

危険から身を守るための、動物の本能による警戒行動という説もあります。

ですが、なかには、身を守るため以上の過度な不安を呼び起こされてしまう人もいます。

彼らは負に引きずり込まれて、負に覆いかぶされて窒息してしまいます。

人は思っている以上に弱いです。

あなた自身もそうかもしれません。

 

 

「苦しくなったら情報から離れましょう」とよく言いますが、苦しくなってからでは遅いとわたしは思います。

 

そして、情報から離れるのもまたエネルギーが必要です。

 

リモコンを消すだけ、スマホを閉じるだけ、の行為がとても難しい。

ただ消す、それだけのエネルギーが枯渇するほどに、衝撃的なニュースは一瞬でひとを消耗させるのだと思います。麻痺させて、フリーズさせてしまう威力があります。

 

今回は、家族への気遣いが、否応なく、わたしのなけなしのエネルギーを引っ張り出してくれました。

わたし一人だったら、ずっと自分を情報に晒し続けて、調子を崩していたと思います。

家族の存在に感謝です。

 

もし、あなたのそばに自分で情報から離れることができない人がいたら。

 

赤ちゃん

子ども

繊細な人

精神的に疲れている人

闘病中の人

高齢の人

 

そういった人たちのもとから、情報を離してあげる。

 

「消しなさい」と言うだけでなく、「消すね」とスイッチを切ってあげる。

 

普段の生活に戻してあげる。

 

 

こういうことも、被災者ではないわたしたちができることの一つだと思います。

それが結果として、あなた自身をも守ることになるでしょう。