映画の話です。
わたしがすごく好きな映画「バッドジーニアス」
5年前のタイ映画です。
ロッテントマトで92%という脅威の数字を出して、話題になりました。
ロッテントマトとは、アメリカのテレビドラマ、映画の評価サイトです。
批評家の付ける点数と、観客がつける点数とに分かれています。
結構辛口で、ハズレがない印象です。
邦画はありませんよ。
日本でもミニシアター系の単観上映のはずだったのですが、口コミのようなかたちで広がりました。急遽 主役の子と監督も来日。
わたしも
「タイの学生たちのカンニングの話らしい。どうも面白いらしい」
という、ぼんやりした情報で、観に行きました。
これが、ほんとに面白かった!!
いやあ、アジア映画きてますよねー
かつて不安定な政治情勢のなか、タイ、ベトナムなどで映像製作を志す若者は、欧米に渡ったそうです。
彼らはそこで、技術とセンスを学んだ。
そして国の政情が安定し、成長した作家たちが帰国。
海外からの資本が流れ込んで、お金をかけた、質の高い作品が作られるようになっているそうです。
タイはBLドラマもすごいですものね。
熱いなあ。
「バッドジーニアス」
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以下 少しネタバレ
韓国で実際にあったカンニング事件を参考にしているようです。
バッドジーニアス考察/元ネタ事件とタイに潜む根深い問題を解説
ほんとにあったというのが驚きです。
高校生たちの話なのですが、キャストがみんなドンピシャにハマっているのですよ。
主人公のリンちゃん役は、モデル出身。
道理で手足が長い、顔ちっさ。
彼女の周りにいるのは、大金持ちの親元でのほほんと軽く生きている子たち。
憎めないいい子たちなんですけどね。
あまりにお金持ちだと、こんなに素直に(なにも考えずに)育つのでしょうか。
途中から登場する男の子が、大事な役です。
世界一の格差社会と言われるタイの、影と憂いを帯びた佇まいがいい。
この映画の一番のポイントは、カンニングの場面がほんとにスリリングに描かれていること。
手に汗握る とはまさにこのこと。
きっとうまくいくんだろうなあ と思いながらも、「おいおい」という意外な展開があったりして終始ハラハラします。
靴の場面は、今思い出してもドキドキしますね。
そして、高校生たちの関係性もいいのですよ。
このまま、一番近くの、誰よりもわかりあえる関係になれるかもしれない。
なのに…
切ない。
そして、結末。
そっちかー
なんともいえない気持ちになります。
クリーニングの機械が、別の意味の「クリーニング」と引っ掛けられているのも見事。
大絶賛の映画です。お暇なときにどうぞ。
読んでくださり、ありがとうございました。