「自分はいつも正しい」「ちゃんとしている」つもりでした。
でも、そうじゃないよね、と気づかされた今日でした。
今年、わたしたち夫婦は銀婚式でした。
その記念に、ある絵描きさんに絵を描いてもらおう、という話になりました。
アーティストですからね。彼の破天荒エピソードは色々耳にしていました。
「それが彼のいいところなんだよね」と皆が口を揃えていました。
早速、銀婚式の絵について、彼と打ち合わせをすることになりました。
待ち合わせはカフェです。
10分待って
「まあ、そうだよね、これくらいの遅れはあるよね」
30分過ぎて
「どうしたのかな」
LINEをしましたが、既読にならず。
45分
もう一度LINE。まだ既読にならない。
夫もわたしもちょっとイライラしてきました。
「1時間経って来なかったら、今日は帰ろう」
1時間ジャスト
彼からライン通話がかかってきました。
「うううう ごめんなさい。ごめんなさい。すみません。ぐずっ うううう」
電話口で泣いている様子。
スケジュールを入れ忘れていたとのことでした。
「ううううう どうして、昨日スケジュール確認しなかったんだろう…ううう ぐずっぐず。ごめんなさい」
子どものように泣いている彼に「いいですよ」とわたしは言いながらも、実はとても怒っていました。
「もう、○○くんには頼まない」
夫は呆れてわたしに言いました。
「どうして、人のことは許せないの?キミだっていろいろやらかすじゃん」
「だいたい彼はアーティストだよ?絵描きさんだよ?そういう人だからああいう絵が描けるんでしょう?」
「ほら、きっと次の約束を待ってるよ。次の日程を早く決めてあげなよ」
わたしは、渋々と彼に連絡しました。
彼「今度こそ絶対行きます!もうメモしました!!」
これまで何十年もの長い歴史の中で。
そして今も毎日生きている中で。
わたしも、たくさんのミス、失敗を繰り返しています。
怒って責める人もいたけれど、そればかりではない。
「いいよ、気にしないで」と言ってくれる人もいる。
「大丈夫だよ、一緒にやろう」と手伝ってくれる人がいる。
多くの人たちの優しさに自分も助けられて、支えてもらっている。
自分だけがいつも特別で、いつも正しいわけではない。
自分だって、やらかすのだ。
彼との次の約束を、気持ちよく迎えたい。
きっと平謝りしてくる彼に、笑顔で「大丈夫よ〜」と言ってあげよう。
そして、彼だから描ける伸びやかな絵を描いてもらおう。
わたしがいつも誰かに助けてもらっているように。
そんなことに気づかされた今日でした。
ありがたい感謝の日でした。