こんにちは。
うつ当事者で、統合失調症の家族をケアしているピケと申します。
ここのところ、うつ当事者であるわたしの睡眠問題あれこれ、を書いてきました。
ですが、ちょっと休憩。
今回は、発達障害系の話題についてお話しします。
発達障害って、いまどきは「神経発達症」とも呼ぶんですってねーー
目次
メンタルの診断の仕方
日本ではメンタルの病気について、
・DSM(ディーエスエム。アメリカ精神医学会の、診断の基準)
・ICD(アイシーディー。国際疾病分類)
を診断の基準にしています。
改訂版が出されるたびに、これらを翻訳していろいろ調整して、「さあ日本でこれを使いましょう」となっています。
「発達障害」と「神経発達症」
日本でICD-11(第11版)を使うために翻訳する作業のときに、次の意見があったようです。
ちなみに、英語の名称は、nerodevelopmental disordersです。
<https://www.jspn.or.jp/uploads/uploads/files/activity/dsm-5_guideline.pdfより引用>
・「障害」とつくと、子どもや親に大きな衝撃を与えてしまうのではないか。
・日本ではdisorderもdisabilityも「障害」となってしまう。disabilityは「不可逆的な状態にある」というニュアンスなので、混乱が生じてしまうかも。
・「症」にすると、過剰診断、過剰治療につながってしまうかも。
というわけで、いまのところは
「発達障害(神経発達症)」と併記する
感じになっているようです。
結論が出ずに、どっちの意見も立てる っていうことになったんでしょうかねー(勝手な推測)
厳密にいうと、発達障害よりも神経発達症の方が、定義は広いそうです。
でも、一般的には、発達障害≒神経発達症 という理解でよさそうです。
自閉スペクトラム障害/自閉スペクトラム症
細かい分類の名前もそれぞれ「症」がつくように変わっています。
例を出すと
・知的発達症
・自閉スペクトラム症
・注意欠陥・多動症
・限局性学習症
どれも、障害と症の併記ではあります。
「神経発達症」呼称は広がっているのか
正式な診断書とかでは、発達障害と神経発達症、やはり併記なのでしょうかね。
学校の先生や幼稚園、保育園の先生たちは、どう呼ぶのでしょうか。
まだ変更まもないようなので、今は「発達障害」のままなのだろうなあ と思います。
学校とかは、子どもたちや親の生活に近いし、他の子どもたちに与える影響が強いと思います。
なので、先生方が「障害」というのか「症」というのかは結構大きい気がします。
呼称変更の成功例
メジャーな精神疾患である「統合失調症」は、以前は違う名前でした。
この変更は大成功しています。
偏見がすごく減ったそうです。
二つの理由があります。
・旧病名は、素人が病名から勝手に間違ったイメージを持ちやすかったが、それがなくなった
・旧病名がずっと持っていた歴史的なダークなイメージがなくなった
そういうわけで、
当人と家族が病気を受け入れやすくなった
という効果も言われています。
ところで、2023年秋には、双極性障害→「双極症」になるそうですよ。
発達症と呼ばれるようになったら
「たかが呼称。されど呼称」
ということはあるかもしれません。
統合失調症の例のように、呼称が変わることで、社会が変化することは期待できます。
「発達症」と呼ばれるようになることで、
社会、身近な人、家族、そして自分自身でも受け入れやすくなったりして、
本人が生きやすくなっていったら一番!と思います。
読んでいただき、ありがとうございました。
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