こんにちは。
うつ歴22年、統合失調症の家族のケアをしていますピケといいます。
これから何回かにわけて、わたしと眠剤の付き合い方、というより、妥協というか、そんなことを書きたいと思います。
目次
- 睡眠薬飲まない方がいいよ、という情報
- 眠剤の種類
- 眠剤の神話あれこれ
- 眠剤神話へのわたしの回答
- 眠剤はどれも一緒でしょ問題
- わたしが飲んだことのあるもの
- 飲んでいなかった時期もあった
- 手あたり次第に適当に飲んでたときもあった
- 眠剤飲むなら、ちゃんと受診しようね
睡眠薬飲まない方がいいよ、という情報
「睡眠薬」とネットで検索すると、まあ出てくる出てくる…
ネガティヴ情報の山
だいたい次の感じの記事が多いようです。
・安易に眠剤に頼るのはよくない
・依存してやめられなくなる
・身体に悪い
・別のもので代用できるじゃん
・製薬会社が設けるための陰謀だ
リアルでも、声をひそめて「眠剤はやめた方がいいよ」「長く飲むもんじゃないよ」と親切心で言ってくれます。
そもそも、なぜ皆さん声をひそめるのでしょうね~。
「わたしだって、飲みたくて飲んでるわけじゃないわい!」
と言いたいところをぐっと押さえて「ありがとう」とにっこり返しています…
わたしだって、本音のところでは、
仕方なく使っている
というふうです。
ちなみに、治療に眠剤が絶対必要というわけではない、と思います。
単に、わたしは眠剤を使った治療をしている ということです。
眠剤の種類
大きく二種類あります。
・睡眠導入剤(医師が処方する)
・睡眠改善薬(一般の薬局で買える。○リエルとか)
わたしは、睡眠改善薬が市販されるはるか昔から眠剤にはお世話になっているので、改善薬は、飲んだことがありません。
CMを見ると「軽い」というイメージですが、実際のところどうなのでしょうかね~わかりません。
たとえば、胃腸薬でも、受診して医師に処方されると、自分の症状に合わせたものですから効きがいいですよね。睡眠改善薬も、そんな感じで、万人向けということなのかもしれません(あくまでもわたしの想像です)。
眠剤の神話あれこれ
↓ ある製薬会社のサイトです。
ここで、眠剤Q&Aがあります。引用しますと
①睡眠薬はどれも一緒でしょ
②一度飲み始めると一生飲まなきゃいけなくなるんでしょ
③だんだん量が増えちゃうんでしょ
④なるべく飲みたくないから、お酒でいいでしょ
⑤副作用があるんでしょ
サイトでは、①~⑤すべてにおいて「違います」と回答されています。
眠剤神話へのわたしの回答
実は、わたしの意見も、このサイトとほぼ同じです。
どれも、ほぼNOです。
製薬会社の陰謀にわたしものっかっているのかも、と悔しいのですが…
わたしの体験から、ひとつずつ説明していきたいと思います。
眠剤はどれも一緒でしょ問題
眠剤は、作用の仕方によって大きく四種類に分かれています。
(最近出てきた、デエビゴ、ベルソムラ、ロゼレムはこの四分類には入らないようです)
広報誌2019年10月号(薬局だより 睡眠薬について) | 広報誌 | 社会医療法人 将道会 総合南東北病院 宮城県岩沼市救急指定病院
よくある症状シリーズ 〜不眠についてまとめてみました〜 - やまもとよりそいクリニック
わたしは、22年間、ずっと同じ眠剤を使っているわけではありません。
・うつの病状の重さ(重いときはとにかく眠るという処方のような感じがします)
・不眠症状の出方はそのときによって違う
・副作用が出たらすぐに変更
・これまで合っていたものが合わなくなることもあった(だからと言って、強いものに変わったというわけでもなかった)
というような事情で、複数の薬を試してきています。
それで、思ったのは、
眠剤は、合う合わないも含めて、どれも違うなあ〜
ということでした。
わたしが飲んだことのあるもの
・デパス(あまり効かなかった)
・レンドルミン(どんなんだったか忘れました。たぶんすぐに変えたと思う)
・リスミー(主治医は使うことに消極的だったのを、わたしが知人からの情報で試したいと言った。飲み始めて最初の1週間くらいは嘘のように効いたけど、そのあと効かなくなったので、変えた)
・マイスリー(副作用(とん走)が出て中止)
・サイレース(何年間だか飲んでいた記憶。寝つきもよくしっかり眠れるという感覚だった。病院側の脱ベンゾ方針で処方がなくなった)
・ユーロジン(何年間だか飲んでいた記憶。なにか理由があってサイレースに変えた)
・ルネスタ(いま飲んでます。超苦くて、翌朝も口の中が苦い。二年以上飲んでいるので、苦さは慣れました。これを飲み忘れたとき、やはり寝つけない)
・デエビゴ(いま飲んでます。サイレースから変わりました。自然な眠りな感じはします)
・ロゼレム(飲んだことがあった気がします。忘れました)
いまは、ルネスタとデエビゴを飲んでいます。
飲んでいなかった時期もあった
こんなふうにわたしは、いくつも種類を飲んだことがありますが、ずっと飲み続けていたわけではありません。
眠剤を飲まなくて大丈夫だった時期も、ところどころにありました。
いまは飲んでますが、
「まあ、長いうつの経過で、たまたまいまは飲む時期だ」
と、前向きに思っています。
手あたり次第に適当に飲んでたときもあった
長い病歴のなかで、受診をさぼってばかりいた時期がありました。
うつである自分が認められなかったのですよね。だから病院にかかりたくなかった。現状認識が歪んでいたのでしょうから、病状が悪かったとも言えます。
当然眠れませんから、手元に残ってる眠剤を、適当に飲んでいました。
これはほんとによくなかったと思います。
というのは、
その薬が、効いてるんだか効いているんだか、わかんなくなってしまった
からです。
わたしのような長いうつの場合は、一時的な不眠と違うのだと思います。
その日だけ眠れたらあとは大丈夫というものではなく、睡眠の問題が慢性化しています。
つまり、眠剤の服用→睡眠の改善→うつの治療になっているように感じます(一患者の感想)。
なので、素人判断で適当に、
一昨日はA薬、昨日はB薬、今日はまたAにしてみる、とかやっていると、
いざ受診しても、Aを飲んだときにどうだったか、Bならどうか、ということがわからない
↓
医師はどの薬がいいのか判断できなくて、処方に困る
↓
適切な処方じゃないから、睡眠が整わない
↓
うつがひどくなって、ますます受診がいやになる
↓
眠れなくて、適当に手元の薬を飲む
この負のスパイラルに陥りました。
ほんとあの頃の自分に言いたいですよ。
「あんた、そんなことやってると、うつ治んないよー」
眠剤飲むなら、ちゃんと受診しようね
うつがよくなりたいなら、睡眠の改善はすごく大事。
で、 眠剤を使うなら、ちゃんと受診して、処方通りに飲む
ことが重要なのだと思います。
そういう意味で、
(ちゃんと受診しないで)安易に使うのは良くない
だから、
人から適当にもらって飲んだらダメ
ということでもあります。メンタルの薬、どんなに仲良しでも貸し借りはだめ、です。
なんか、結局、製薬会社のパンフレットそのものの主張になってしまいました…
まあ、わたしにとっては事実なので、しょうがないか。
今日はここまで。
読んでいただき、ありがとうございました。
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