こんにちは。
うつ当事者で、統合失調症の家族をケアしていますピケといいます。
前回の記事で、怒りと罪悪感について書きました。
罪悪感は、怒りの矛先が自分自身に向いているときに生じる感情です。
相手に怒りを向けると「攻撃されて自分が傷つくかもしれない」と不安になる
↓
怒りの方向を自分に向ける
↓
罪悪感
と考えました。
今日は、このことをもう少し掘り下げたいと思います。
心理カウンセリングでの仮説
理不尽な感情は、意識せずに自動的に起こってしまうことが多いです。
心理カウンセリングでは、
心の動きの根底には、幼少期からの親との関係がある
という考え方があります。
生まれてから大人になるまで密に接しますから、親の影響が大きいのは当然のことですよね。
母の話
わたしの両親は、それぞれ精神の病気がありました。
父は、双極性障害。
母は、パーソナリティ障害。
だからといって、すごく不幸ということでもなかった、と思います。
親にメンタルがあったら、家庭は全部ダメ というわけではありません。
家庭を支えてくれるものがどれくらいあるか
というのが大きいように思います。
さて、我が家の話に戻ります。
家の中の平穏は、いつバランスが崩れるかわからないという危うさがずっとありました。
サーカスの綱渡りみたいな感じ。
その中で、わたしは母の相談相手であり、愚痴相手でした。
「自分の気持ちを出してはいけない」という空気をずっと感じていました。
そういう生活の中で、怒りを外に向けることができず、自分の内に向けるようになっていったのかもしれません。
家庭以外の影響
ひとの全ては、親によってだけ決められるわけではない
とわたしは考えています。
とは言っても、親とか家庭の影響は絶大なのですけどねー
わたしの場合、親の次に影響が大きかったのは、学校のような気がします。
わたしの子どもの頃の学校は、感情的にならないように訓練されるところでした。
いやだとか、嫌いとか、怒るとかそういう悪い感情は、「抑えなさい」もっといえば「そういう感情すら持ってはいけない」という感じがありました。
でも、
「自然に出てくる感情を、ないものにする」なんて、大人でもできないことです。
いまの学校は、どうですか?
怒りを抑えたり否定したりするのではなくて、どう扱ったらいいのかを子どもたちが知る取り組みができていたらいいなあと思います。
さようなら、お母さん
うつになってカウンセリングを受け始めたときに、最初に出てきたのは、母親への強い感情でした。
母のせいでうつになった とまでは思っていませんが、要因の一つではあったのでしょう。
その頃、母はわたしのストーカーになっていました。
カウンセリングで、母のことを整理する作業をして10年。
その後、当事者会で聞いてもらって10年。
20年かけて「もう母のことは、いいか」と思えるようになりました。
いまになって「ママがーー」とかいうのはなんだか飽きてきたといいますか。
「20年も!?」と言われることと思いますが、そんなものなのでしょうね。
心を癒すには長い時間がかかるものです。
母娘関係のあれこれについての本はたくさんありますよね。
タイトルを見るだけで反応してしまって気分が悪くなり読めないときもありました。
読んでみると、そのまま自分のことで、余計にしんどくなりましたが、
わたしだけじゃなくて親との関係で悩んでいる方はたくさんいるんだ、と慰められました。
つらさを我慢して、無理に読む必要はないと思います。
もちろん、母に感謝していることはたくさんあります。
自分が当事者になり、当事者家族になって、母の苦悩も少しわかるようになって、「仕方なかったのかな」と思ったりもします。
カウンセリングとピアの存在がなかったら、今、こういう気持ちにはなっていなかったと思います。
怒りの出し方を学ぼう
いまさら母を責めてみても、わたしの罪悪感を消すことはできない感じがしています。
でも、
・持たなくてもいい感情である
・わたしが悪いわけではなく、そうなってしまった
と気づけたのは、よかったなあ と思います。
罪悪感、結構きついのですよー
怒りが強いときほど、反動でくる罪悪感はものすごく強いのです。
わたしが怒りを上手に出すことができれば、無駄な罪悪感を感じなくなるかもと思っています。
怒りが、外に出ることができずに、行き場がなくなって、向きを変えて自分を攻撃する(罪悪感)って、不健康ですよねー
怒りは、うんちとかおならとかゲップと同じですから、我慢したら健康に悪いです。
怒るのは自然なこと。
怒りは適切なやり方で外に出そう!
ということで。
上手な怒り方を、勉強して練習していきたいです〜
読んでいただき、ありがとうございました。
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