わたしは臨床心理士の資格をとり、臨床の現場で仕事をしていました。将来、心理カウンセラーになりたいな、というかたの参考になれば、と思います。
臨床心理士資格はとる価値があるか
臨床心理士ってなんだか聞いたことあるかも、という方もいらっしゃると思います。学校で何か大変なことが起きたときに、ニュースで「臨床心理士を派遣して、子どもたちの心のケアを」と言ってたりするやつです。
資格をとったほうがいいか、についてわたしの経験からお話しします。
そもそも臨床心理士って?
心理カウンセラーの資格のひとつです。
国家資格ではないのですが、超有名な大学の先生方がやってる超有名な学会が出す資格です。30年以上の実績もあるし、と業界では信頼度は抜群。
ですが、臨床心理士になるには、あらかじめ指定されている大学・大学院を出ないといけません。大学、大学院と6年間勉強して、実習も受けて、実務もして、さらに試験を受ける。試験は年に一回(10月くらい)。時間も労力もお金も必要な資格です。
臨床心理士とったほうがいいの?
臨床心理士資格はあったほうがいいのか。答えはYESです。
カウンセラーとして働きたいと考えているのであれば、確実にとったほうがいい。
ぶっちゃけこの資格は最強です。
なぜか。
カウンセラーの仕事はとても少ない。
ですが、人気がある仕事であり、なりたい人の数は信じられないほど多いのです。
むかし、児童相談所の心理職一名の募集に、240人集まった例がありました(先輩の話)。非常勤で、毎日勤務ではないのに(つまり薄給で不安定)。それでも志望者が殺到します。それくらい仕事自体がないのです。
ですから、臨床心理士の資格があるかないかで、最初の振り分けがされます。資格がないとスタート地点にすら立てないのが実情。
かたいところに雇用される形態を目指すのであれば、資格がないと厳しいです。
臨床心理士資格をもたずに、カウンセラーになるルート
臨床心理士資格ないとダメと脅かしてしまいましたが、資格がなくても、心理カウンセリングの仕事につくルートもあります。
・国家公務員、地方公務員の心理職。試験で採用されます。有資格が条件のところもあります。年齢制限あり。難関。
・民間のところ。たとえば、福祉施設(高齢者介護、障がい児・障がい者の関連施設など)、教育機関(塾、プライベートスクールなど)、産業カウンセリング領域(会社の健康相談室)、カウンセリングセンター。他にもあるかも。
・大学や専門学校の先生になって、カウンセラーとして採用されるのを目指す。
・開業(カウンセリングルーム、オンラインカウンセリング、オンラインサロンを開く)
このように、カウンセラーへの道はいろいろあります。
ただ、資格なしで心理カウンセラーになるには、仕事の場をアグレッシブに探す必要がありそうです。
だからこその面白さと可能性を秘めているともいえます(また別の記事でお話ししますね)。
カウンセラーになる裏ワザ
さっきお話ししたように、カウンセラーになりたい人はとても多いです。都会は特に多くて、仕事がありません。
というわけで、
思いきってカウンセラーがいなさそうなところで仕事を探す
という手を考えてみました。求人そのものがない可能性もありますが、なり手がいなくて困っている、ということもあるかもしれません。事前のリサーチは必要ですね。
臨床心理士への狭すぎる門
個人的な意見を言うと、臨床心理士って、門戸狭すぎない?と思います。
カウンセラーになろうと思う方々には、さまざまな人生の経験を経て、それを生かしたい、という方も多いと思うのです。経験は宝ですよね。豊富な経験を持つ方々こそカウンセラーになってほしいと、わたしは思うのです。
ですが、現実には、臨床心理士の資格をとるのには、指定されている大学、大学院に入り直さなければいけません。
ちなみに、ピケの母校は指定外だったのですが、当時は指定校制度ができたばかりで、特例措置があり、ギリギリのタイミングで受験しました(いまだったら、受験できなかった)。だからこそ、大学選びは大事なのです。
まとめ。臨床心理士資格はとったほうがいいか
このように、臨床心理士はとるのがとても大変な資格です。もしあなたがカウンセラーを目指していて、時間と労力とお金とチャンスがあるのであれば、臨床心理士はとっておいたほうがいいと思います。
ただし
食べていけるかどうかは別問題。実は、資格をとってからもどんどんお金がかかる制度なのです。
これについては別の記事で書きますね。おわり。
大学選びは大事。よく調べてくださいね。