ぴあけあら

双極症当事者(ピア)で、統合失調症の当事者家族(ケアラー)。日々の記録です。

 本サイトはプロモーションが含まれています

いのちのライフライン、それぞれの評判

 

 

心がつらくなったとき、死にたいと思うときにSOSを求めるところとして、電話やチャットなどが開設されています。

 

 

代表例は、いのちの電話 ですね。

 

いのちの電話は、都道府県別に設置されているのですが(ないところもある)、どこの県にかけてもいいことになっています。

 

なので、みなさん北から南まで片っ端からかけます。でも、みんな話し中です。夜間は特に。つながったときには逆に驚いてしまいます。それくらいの幸運です。

全然違う地域にかかると、相談員さんの訛りが人情味を感じて、癒されることもあります。

 

 

 

「電話してよかった」「ほんとうにありがとうございました」と思うこともあります。

逆に「電話しなければよかった」「余計につらくなった」ということも、実はあります。

 

 

相談員さんは善意の行為なのだから、死にたいあなたは感謝しろ という方もいるかもしれません。

ですが、死にたいほど苦しいそのときに、感謝の気持ちを持つことはできません。そんな心の余裕はないのです。だから死にたい。消えてなくなりたい。

 

 

「電話してよかった」と思うのか、「電話しなければよかった」と思うのか。

 

 

相談員さんとの相性の問題もあります。

こちらも人、向こうも人ですから。

 

でも、明らかに「ほんとうに研修受けてるの?」「なんか勘違いしてるんじゃない?」という質と人間性を疑うような対応をされることもあります。

 

 

以下の話は、わたし、家族、友人、知人の経験を元にしました。

4つの相談機関についての辛口評価です。すみません。

(相談機関はもっとたくさんありますよ。ネットで検索してくださいね)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いのちの電話

いいひとに当たるかそうでないか、確率は半々くらい。

数十年前よりも確実に質は落ちていると思う。

研修制度どうなってるの?と思えることも。

 

<かけてよかったと思ったとき>

話を丁寧に聞いてくれた。つらさに共感してくれる感じを受けた。言葉がゆっくりで温かさがあった。気持ちを否定されなかった。「大丈夫よ」と言ってくれた。相談員さんも一人の人として雑談もしてくれた。

 

<余計につらくなったとき>

「自業自得だ」と言われた。「すごく死にたくないのなら、かけてくるな」と言われた(すごく死にたくなってからでは遅いのでは?)。説教された。勝手に決めつけられた。症状、福祉の話をしても、通じなかった(知らない様子)。

 

自業自得だと言われた知人は、直後に自死未遂をしました。余計に追い詰めてどうするんかい

 

支援機関を立ち上げようとしている知人は、「いのちの電話は反面教師」と言っています。

 

 

 

よりそいホットライン

当たりハズレでいうと、わりと当たりが多い印象。

病気、薬、福祉のこともよく知っている相談員が多い。

相談員が専門家のせいかな?

ハズレのときは、いのちの電話の同レベルのダメさ加減です。

専門家でもダメな人はダメですね。

 

 

 

生きづらびっと(SNS)

はっきり言って、ダメです。

「よかった」という声を聞いたことがありません。話を聞こうとせず(チャットだから、聞く、というのとは違うか)、解決策を提案して早く切り上げたい感がすごい。相談数が多くて忙しいのでしょうかね。企業のヘルプデスク並み。

SNSでの深刻な相談は、相談員にはかなり難易度が高いと思う。

こういう相談は、利用者の声、言い方、間のとり方などから感じとる部分がとても大きい。

それができないSNSだと「○○に相談に行ってください」的なことしか言えないのかもしれない。

「こういうときにどこに相談したらいいですか?」という利用の仕方ならいいと思う。

 

 

ボンド

10代20代の若い女性用。LINEでのやりとりは、すごく真摯に向き合ってくれるときもあるけど、雑なときもある。大きなハズレはないようです。

 

 

ちなみに、いのちの電話とよりそいホットライン、かけるとしたら、狙い目は昼間、夕方〜20時台でしょうかね。それ以降はまず繋がらないです。

みんな夜につらいから、夜中に集中するんですよねー。

 

 

 

 

「相談しなきゃよかった」と思うっていうのは、利用者の側が期待しすぎてるっていうこともあるんだと思います。ニーズが合わないということなのかもしれない。

でもつらくてつらくてどうしようもなくて藁をもすがる思いのとき。

利用したせいで、余計に死にたくなってしまうのは、やはり問題だと思うのです。

 

 

 

相談の仕事はきついのですよ。

「つらい」「死にたい」と言っているひとの声ばかり聞いていると、自分もそっちに引きずられます。

 

 

相手はどこの誰かもわからない。

相談にのった結果がどうなったかもわからない。

感謝の言葉を直接かけられることもない。

お金ももらえない(ボランティアの場合ですが)。

 

そんな、ないない尽くしの仕事をしていらっしゃる相談員のみなさま、本当に感謝しています。あなたたちのその働きが、自ら命を絶とうとするひとをどれだけ救っているかわかりません。

 

 

そんな相談員さんの苦労によって成り立っている機関だからこそ、しっかりとした質の高い相談サービスを提供できるしくみを作ってほしい。

 

 

きつい相談を夜通し受け続けて、ヘロヘロになって頑張っているのに、実は利用者を傷つけている、なんて事態は、すごく悲しいじゃないですか。

 

 

 

機関の意味もなくなってしまいます。ライフラインとして機能していないのですから。

 

 

 

質の問題は、スタッフの成り手がいないせいかもしれません。

 

善意の奉仕だけでやれる範囲の仕事内容ではないですから。

しかも、こういう機関では、スタッフの精神的メンテナンス制度もないことが多いです。

病んでしまう相談員さんもいそうです。

 

 

 

数十年前には、ライフラインは、いのちの電話しかありませんでした。

 

 

いまは、どんどん増えていっています。

子ども対象、女性専用、LGBTQ専用、DV、依存症、貧困… 細分化もされてきました。

行政機関にも、ライフライン窓口はあります。平日の昼間、しかも週一とかですけどね。ないよりはマシかな。わたしもやってたことありました。

 

 

いのちのライフライン。

これから、もっともっと増えていってほしい。

そうすれば、たとえ相性の合わない人に当たってつらい思いをしたとしても、別の機関で救われることも出てきます。

それぞれの機関も、相談員も完璧じゃなくていい。

補い合えばいいと思います。

 

 

いのちのセーフティネットは多すぎることはありません。

 

 

 

質も量も共に高まっていってほしいです。

 

 

www.inochinodenwa.org

 

www.since2011.net

 

yorisoi-chat.jp

 

bondproject.jp

 

 

 

読んでくださり、ありがとうございました。