ぴあけあら

双極症当事者(ピア)で、統合失調症の当事者家族(ケアラー)。日々の記録です。

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大学院生が寂しくなっちゃった話

 

 ピアというのは「同じ境遇を持つ仲間」という意味です。仲間同士、お話ししたり情報交換したりしましょう、というのがピアサポート。たとえば、がん患者さん同士の会とか、いろんなピアの集まりがあります。ここでは、精神の病気のピアの会のはなしです。

 

 

ピアの会に参加した大学院生が、なんだか寂しくなっちゃった話

 

 世話人さんのところに ある学生さんから連絡がありました。学生さんは大学院生。精神科の患者さんの地域での生活について研究しているそうです。「修士論文にピアの会のことを書きたいので、参加させてもらえませんか?」とのこと。みな快諾して迎えました。

 

 最初はかちこちに緊張していた学生さんでしたが、だんだんと打ち解けていきました。そして、無事に論文を書き上げ、みなで、よかったよかったと喜びました。それからも学生さんは毎回来て、もうすっかり会の一員でした。

 

 ところが、突然パッタリと来なくなってしまいました。「どうしたのかなあ?」と心配していましたが、「まあ、論文が終わったからね。そのために来てたんだから」とみなで納得しました。

 

 少し時間が経ってから、世話人さんのところに学生さんから連絡がきました。「突然行かなくなってすみません」「別に気にしてないから大丈夫だよ」「実は…寂しくなっちゃったんです」「え?なんで?」「みんな病気があるじゃないですか。自分は病気がなくて…」

 

 会の中で、自分だけ病気も症状もないことに、寂しくなったのだそうです。

さびしい…

 

 

 病気がないなんて羨ましいかぎりですけど、マイノリティになると疎外感を感じるものなのかもしれません。おわり。